ヴィーガン@糖尿病の記録

ヴィーガンで糖尿病が治った記録

7.なぜヴィーガンで糖尿病が改善するのかを考える(1)

長くなりそうなので、2回に分けて記述します。

 

これはヴィーガン系の海外映画を見て、そこで言われていた話だが(出どころは失念した)、例えば、学級に1人だけ成績の悪い生徒がいた場合「この子に問題がある」と考えるだろう。だがもしクラスの10人以上の生徒の成績が悪ければ「教育環境に問題がある」と考えるのが自然だろう。


それと同じように、今の日本の糖尿病患者数はその予備軍を含めると1000万人を超えると言われている。同様に高血圧性疾患や脂質異常症や通風患者も年々増加している。

これ程までに後天的な基礎疾患者数が増えていても、まだ「食べ過ぎだ」とか「遺伝でしょ」とか「糖分や塩分の取りすぎ」と患者の問題にして済ませてしまって良いのだろうか?

私を含め基礎疾患のある人はそれなりに食事を気にしている。しかも通院して現代の医学の薬をもらっている人も多い。それでも病気が改善しないのは何故なのか。

医師や栄養学の専門家は「食べ過ぎなんだよ」と入院食のようなカロリーとバランスを理想として、そういう食生活をしなさいと強制する。そしてそのような食生活で糖尿病が改善した人が多いからその信念を曲げない。

だから問題の根本が動物性食材である事に気付かない。

 

人は他の人と一緒に生活しない限り、他人の食生活との違いに気付く事がない。

基礎疾患が無い人は昔の日本人に近い食文化(野菜の煮物とか)なのかも知れない。

だから問題が起きていないし、正常な人は、糖尿病が個人の問題で「糖分やカロリーの取りすぎ」と簡単に考える。

成人病にかかっていない人は、私がまさか毎食 動物性食品をバランス過多で口にしているとは思っていないからである。実際に私も、まさか毎日毎食「煮物」とか「漬物」とか「煮豆」を食べている人がいるとは思っていなかった。

だって煮物の料理店とか見た事が無いものね・・・。

それは良く考えたら毎日野菜の煮物や豆を食べていたら、外食の際に煮物を食べようなんて思わないから、外食では売れないのよ。

 

まぁ一応、遺伝とまでは言えないが、親が作る食事の好みを食文化と考えれば、それが継承されて、親が糖尿病なら子供も糖尿病になる確率が高くなり、「遺伝の問題」のように見えるのかも知れない。

 

戦後急速に経済成長した日本は欧米の生産性の高い仕組みを取り入れて、畜産や食肉加工の業界を成長させてきた。それに伴い、新鮮な肉や卵や乳製品や魚が手に入るようになる。もちろん人類の歴史上、昔だって肉や魚を食べなかった訳ではない。だが昔は新鮮な肉が手に入りずらかったから必然的に野菜や穀物や果物中心の食生活をしてきたはずだ。肉はたまに食べるご馳走。それを毎食毎日食べていたらいけないということだ…

 

成人病という現代に急速に増えた病気は個人だけの問題ではなく、環境にも問題があるのではないか?と考え方を変える事が必要だ。肉は安く簡単に手に入り、たんぱく質が手軽にとれ、しかも今や用途に合わせてカットされていて、塩コショウだけでも美味しく食べられ、ソーセージなどは茹でるだけでも美味しく食べられる。

だから夫婦共稼ぎ時代の、料理に時間を掛けられない家庭では重宝されてきたし、流通が容易になったからレストランでも扱いが多い。

逆に野菜だけで美味しい料理にするのはとても手間がかかり難しい。


成人病で悩んでいる人は、「食肉至上主義。肉こそ男の食べ物!たんぱく質の摂取には肉!」という考えを少し見つめ直してみてほしい。

健康診断で血圧や血糖値や尿酸値について引っ掛かった人は、ヴィーガンとまでは言わなくても、私ほど体が悪くなる前に野菜を意識して摂取するだけでも改善すると思う。
皆、歳をとると体質が変わって若い頃のようではないのですよ。それが成人病。
私も一昔前なら動物性食品が問題なんて信じなかった。
私の様に崖っぷちまで追い込まれないと気付かない。

 

だが動物性の食材を使えば、男らしい料理が出来上がるから、男性の料理は肉を使う事が多い。

この「男らしい」というのも刷り込まれてしまったイメージである。バーベキューで直火で肉を焼いたりするのはいかにも男らしいし、人気のスポーツ選手が肉を頬張るCMの姿には憧れる。

 

前にも紹介したドキュメンタリー映画「The Game Changers」の中では、以下のように説明している

1.人間は元々肉食動物では無い

  ・人間の歯は食べ物をすり潰して胃に入れる構造の為、肉を引きちぎって食べるのには無理がある。

  ・腸の長さが体長に比べて肉食動物は短いが、草食動物は長い。人間の腸の長さは草食動物に近い。(まぁ私が思うには人間は雑食だとは思う)。

  ・肉食動物は2原色で見ていて、草食動物は3原色で見る目の構造になっている。

   これは3原色で見る事により、果実や野菜の成熟度合いを色で判断する事ができるからとの事。

 

2.古代ローマの剣闘士(グラディエーター)は採食だった。

 遺跡から剣闘士の骨の一部を採取し、骨の中のカルシウム中のストロンチウムの量を分析すると当時の食生活が分かるらしい。分析の結果、約2000年前にトラと戦ったりしていた剣闘士の多くは、草食だったらしい。

 

3.現代でも多くのアスリートが採食に切り替えて、成績を上げている。

  映画の中で一流のアスリート達が、菜食の「効果」と「実績」を雄弁に語っている。

選手のジャンルは驚くべき事に、挌闘家、ランナー、サイクリスト、アメフト選手、ボディビルダー、リフター、と多岐にわたる。

私はこの姿を見て、草食でこんなにパワーが生み出せるなんて!と驚いた。

 

4.動物性食品を食べると肉体のパフォーマンスが落ちる理由を科学的に説明。

 動物性食品(脂の無い鶏肉のササミでも)を摂取すると血管の中が濁り、血管の収縮がうまくできない。その結果酸素を細胞に送る力が弱くなり、アスリートのパフォーマンスが落ちるという。

 

5.筋肉を作るのに動物性タンパク質は必ずしも必要では無い。植物からタンパク質は合成できる。

 豆やナッツには豊富に蛋白質があり、植物性の蛋白質の方が効率が良いという。

 

6.筋肉を動かす為には糖質が必要であり、タンパク質ではない。

 

と、これ以上この映画の内容を明かしてしまうとネタバレと怒られてしまいそうなので、この辺りでやめておくが、自分はこの映画を見て「本当なのか?」と半信半疑であった。だが前回でも書いたように糖尿病の食事療法について限界を感じていた私は、試しに次回の血液検査までヴィーガンを取り入れてみようと思ったのである。

そして毎回の血液検査でヘモグロビンA1Cの数値が下がってきて確信するのである。、「この話は本当だ」と・・・。

 

 

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