4.糖尿病治療を振り返る(食事の事)
糖尿病になってから食事は気を付けていたつもりだった。だが病院の栄養指導の通りには出来ていない。
先日も病院で栄養指導を受けたが、腎臓が悪くなっている状態なので食事制限が厳しくなった。
・カロリーは1日 1800kcal以内
・塩分は1日 6g以内
・たんぱく質は1日 50g以内
との事だが、これを継続することが出来るのだろうか…
人は他人の食生活がどのようなものかを知らない。食事会や飲み会で「この人は揚げ物が好きだなぁ」とか「肉が好きなんだな」とか思うことはあっても、毎日毎食の食事が偏っているのかはわからない。
実際に私は糖質を控えた食生活は送っていたが、カロリー制限は守れていなかった。
ちなみに私の友人の女性は、旦那さんの糖尿病の栄養指導を守って食事を作っても、隠れて煎餅などを食べていて糖尿病が良くならないと怒っていたが、私には旦那さんの気持ちがわかる(笑)
まず私のこれまでの思考回路は、以下の4点かと思う。
1.自分の体は元々強い
学生時代は運動も激しくしていたし、骨折などの大きな怪我もした事がない。自分の肉体は強いと思っていた。
2.肉を食べない男は軟弱
歳を取ると「最近 肉を食べると胃の具合が悪い」と言う人が増える。そういう人の前で自分は肉をこれ見よがしに食べていた。そしてそれが強さの証だと思っていた。
3.糖尿病は糖質を控える事が最重要
ジュースは甘い物は飲まない。チョコレートやケーキ、大福なども絶対に食べない。
4.たんぱく質は取っても大丈夫
お腹が空いたら「サラダチキン」を食べるとか、手軽な蛋白質を心掛けていた。プロテインなどの人工的な食品は一時期飲んでいたが、糖分も入っているのでやめた。プロテインは筋トレする人向けだろうなと思っていたのもあるし・・・。
そして私は薬を飲んでいれば合併症にはならないと思っていた。だから入院食のような少量の食事を一生続けろと言われたら「それなら死んだ方がマシだ」と食事を作ってくれている人の気持ちを逆撫でするような事を言ってしまう(世の中の男性は反省すべし)
そして、炭水化物や糖質を抑える代わりに蛋白質を多く取ろうとしていた。いわゆる「低糖質高蛋白」の食事をしていた。
ちなみに情報の出所は定かではないが、人間は蛋白質の摂取量が不足すると、自分の筋肉を溶かして補うようになっているらしい。だから蛋白質が不足すると筋肉が落ちる。逆に充分な蛋白質量を摂取していれば運動をしなくても筋肉量は落ちないと聞いた事がある。
(筋肉を増やすためには運動が必要)
まぁそういうことで、ここ5年くらいの食事を振り返る。
【これまでの食事の振り返り】
1.朝食
食べたり食べなかったりであるが、食べるときは「ベーコンエッグ(卵3つ)」「カットレタス(1袋)」「ロールパン2個」「牛乳(500ml)」
というのが定番で、週4~5日はこのような朝食であった。
2.昼食
ご飯はカロリーが高いので朝食の有無で少な目に調整するなど控えるようにしていた。
だが、ほとんどが外食。
「豚肉の生姜焼定食」「唐揚げ定食」「チキンステーキ定食」「チキンカツ定食」「ハンバーグ定食(ダブル)」「カツ丼」「牛丼(頭大盛)」「麻婆豆腐定食(餃子ダブル)」「丸亀製麺では麺1玉だが鳥の柏天2本、野菜かき揚げ」「すたどんでは肉増し」
という感じ。
私はあまりラーメンは食べない。炭水化物と蛋白質のバランスで見ると蛋白質が少なく思えているからだ。年に数回ラーメンを食べるが、その時は必ずチャーシューを多めにトッピングする。
野菜は定食の付き合わせのサラダだけ。
3.夕食
上記の昼食のレパートリーの中から、昼食で食べていない物を選択する。野菜はやはりサラダだけ。
また、週に数回は飲み会が夕食になる。その時は魚も意識して摂取するが、圧倒的に魚は少ない。
飲酒する場合はご飯や麺やパンを食べない。だから炭水化物は朝と昼に主に摂取していた。
「刺身」「寿司」「焼き鳥」「焼き肉」「ホッケの塩焼き」「サバ塩焼き」「サンマの塩焼き(最近無いなぁ)」「魚の煮付け」
たまに「うな重」や「ステーキ」を食べた。
こう振り返ると塩分も多そうだが、本当に食事に気を遣ってたのか?と思われるだろうが、冒頭でも書いたが人は他人の食生活を知らないので、これが「普通の人の食事メニュー」だと思っていた。
だって、外食だとランチメニューやコンビニ弁当では炭水化物はもっと多いかも知れないけれど、野菜のバランスはこんなものでしょう。
一応、サラダはドレッシングを使わないとか、トンカツを食べる時はキャベツを3回はおかわりしたりする等の配慮はしていたが結局、炭水化物は控えていても一向に糖尿病の数値は良くならない。そしてだから薬が手放せない。
私としては炭水化物や糖質を控える方向にしか対策の目を向けていなかったのである。
酒は糖質の少ない焼酎やホッピーにしていたが、そういう事で「やった気」になっていたのである。
そう、「やった気になっていた」というのが適切な表現かと思う。炭水化物や糖質は我慢していたから、「やってる気」になっていたのだ。
そして「食事を気にしているのに糖尿病が改善しない」と治療を疑い、「病院に行っても改善しない」という考えになり、通院も行かなくなったりするのである…
そして50歳を境に合併症を発症するまでになるが、自分では「食事に気を遣っていた気」になっていたので万策尽きたかと諦めていた時、ヴィーガンに出会うのである。
その話はまた後で…